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過去(学生発表参照)に実験していた光学反射式固体降水観測器の完成形です。 本器はセンサー前を通過する降雪粒子の通過時間・反射量を計測し、単位時間毎に計算をする事で 諸データと合わせ凡その降雪量・降水量を導出可能と考えられます。 測定モードにより近赤外線をパルス又は常時発光し、降雪からの反射光をマイコンで ADC_50KHzの サンプリングをしています、有効データの抽出を行う為出力周期としては5KHzです。 検知面は近赤外線LEDを5ケ横に並べその下に受光素子を配置し、個々の受発光素子は独立した調整 回路で偏りの無い検知域を得ており、更に検知面ヒーターの採用により温度変化にも安定した特性 となっています。 検知範囲は雪片の大きさに依存します、疑似的にφ10mmの場合、左右平均巾約 8cm x 前方約30cm 半値角から上下平均4cm程の有効域となっています。 現在データはPCやR-Pi等でロギングし解析されています、簡易的に内部のマイコンで計算された 結果を出力する事も予定しています。 |
機器概観 角度変更台座・コネクター等突起部は含みません。 正面には近赤外線発光LEDと受光素子があります。 受発光は相互干渉を避ける為、アルミ製の遮蔽構造となっています。
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標準取り付け金具と -->
オプション金具例 センサーは市販の単管等を利用し安全な場所に取り付けて下さい。 左下へ引き出されているのは温度センサーです。 |
機器接続図 AC-DCアダプタ、PC-I/F 部、センサーケーブル、センサー部 センサーケーブルは別途30m迄10m単位で製作可能です。 30m以上ご要望の場合は別途ご相談願います。 製品価格にセンサーケーブル、USBケーブルは含みません。 |
通信ソフトによる設定(例) PC直結で行う場合は Tera-Term 等 シリアル通信が可能な アプリをインストールし、USB_B(micro) ケーブルを 御用意ください。 詳細は 説明書(準備中)をお読み願います。 動作モード: 0~5 ( 2,3,4,5は閾値の設定が必要です) 0 : 2byte_バイナリー出力 ADCで連続サンプリングし連続出力します。 1 : 2byte_バイナリー出力 ADC変換に同期してLEDをダイナミック点滅します。 2 : 2byte_バイナリー出力 検知中のみ連続出力し、無検知時は出力しません。 3 : テキスト出力 ADCの値が閾値~4095迄のADC値を連続出力します。 4 : テキスト出力 検知粒子毎に継続時間とADC最大値をCSV出力します。 5 : テキスト出力 指定時間毎に検知数,積算時間,温度等をCSV出力します。 ■ 他機種同様に専用設定アプリを準備中です。 |
観測イメージ 本機は自然光に含まれる赤外線が、急激な変化をした場合や 樹木の枝葉等風で揺れる物、車両の反射等があると反応します。 降雪に比べ大きく緩い変化(信号)になると思われますが 近似した反応があると信号判別がしづらくなりますので 反射・樹木・車の影響が無い方向へ向け設置して下さい。 写真の様に取り付けアームから横向きに設置すると 連続降雪時腕の部分に雪を抱きますが、庇部分で崩れ落ち、 測定エリアに影響を及ぼす事は無いと判断しています。 湿り雪の場合は写真より成長する事と思われます。 また、吹雪等で前面が覆われた場合、受発光部分が ヒーターで融雪するまで計測できない時間が発生します。 |
実測データ例_1 2023 左図はMode3でサンプリングし、Excellでグラフにした物です、 旧型同様、縦軸は反射強度を表し単位は12bit ADC変換値で、 横軸はサンプリング周期を乗じると反射時間になります。 旧モデルと比較して感度を上げた為、かなり飽和(クリップ) していますが、受光素子で飽和しているような気配もあり・・ 観測エリアも含め再度確認です。 |
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実測データ例_2 左の様に飽和していない状態(飽和データを削除)が理想ですが、 旧モデルに比べて通過時間の長い物が多く見られるのは 有効検知エリアが広がった事で検知時間も変わっています。 単位時間内の降雪検知数は旧モデルより多くなっていますが 左図はExcellの為表示数が限られており、データ数を削減しています。 |
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実測データ例_3 データのロギング(File化)と同時にリアルタイムで グラフ表示してみました。 左図はサンプルとして各波形を表示しています。 実験で調整しながら実運用に対応する予定です。 |
旧モデルの実験データ(例) 左は降雪をサンプリングしたグラフです、 縦軸は反射強度を表し、単位は12bit ADC変換値で、 横軸はサンプリング周期を乗じると反射時間になります。 詳しくは[関係資料]の光学式反射型固体降水観測器に関する 学生発表等を参照下さい。 |